お知らせ(特殊ミルク事務局)

福祉法人社会 恩賜財団母子愛育会 Imperial Gift Foundation Boshi-Aiiku-Kai
 
ホーム HOME先天性代謝異常症治療用ミルク 関係事業(特殊ミルク事務局) > お知らせ

お知らせ(特殊ミルク事務局)

ホーム Home 母子愛育会の概要 愛育班活動 愛育推進部
母子保健・福祉関係者  対象研修事業(研修部) 先天性代謝異常症治療用ミルク 関係事業(特殊ミルク事務局)
愛育幼稚園 ナーサリールーム 愛育研究所 愛育相談所
寄付のお願い 交通案内 サイトマップ

お知らせ(特殊ミルク事務局)

特殊ミルク事務局ページ一覧に戻る

1.PKU(高フェニルアラニン血症の一部を含む)の勧告治療指針の改定(平成24年)
2.高フェニルアラニン血症の診断に要するBH4(塩酸サプロプテリン)供給方法の変更について(お知らせ)
3.BH4反応性高フェニルアラニン血症について
4.マターナルPKUの患者さんへの特例措置
5.アスパルテームを使用した商品のL-フェニルアラニン含量について
6.「特殊ミルクの適応症と食事療法ガイドライン~先天性代謝異常症から内分泌、腎、消化器、神経疾患まで~」について

1.PKU(高フェニルアラニン血症の一部を含む)の勧告治療指針の改定

平成24年、PKUの勧告治療指針が下記のとおり改定されました。
・改定の経緯も併せてお知りになりたい方はこちらをご覧下さい。フェニルケトン尿症(高フェニルアラニン血症の一部を含む)治療指針の第2次改定の経緯と改定勧告治療指針(平成24年度)について(特殊ミルク情報第48号より)

PKU(高フェニルアラニン血症の一部を含む)の勧告治療指針(平成24年)

1)

新生児マス・スクリーニングで高フェニルアラニン血症が見出された新生児については、テトラヒドロビオプテリン(BH4)負荷試験によってビオプテリン代謝異常が否定され、通常の哺乳状態で血中フェニルアラニン(Phe)値が10mg/dlを超えている場合は、生後1か月以内に食事療法を開始する。なお、10mg/dl未満の場合は、数日間経過を観察して7mg/dl以上の値が続く時に食事療法を開始する。

2)

新生児ではPhe投与量を適切に制限し、数日のうちに血中Phe値が10mg/dl以下になるようにし、引き続き血中Phe値が2~4mg/dlまで低下するようにPhe投与量を調節する。Phe忍容能(どれ位のPheを摂取できるか)は症例によってかなり異なるので、治療開始時には血中Phe値を連日測定しながらPhe投与量を調節する。その際の採血には侵襲が少ない濾紙採血が奨められる。また、このような初期治療は入院して行うことが必要である。

3)

年齢別血中Phe値の維持範囲を表Aに示す。

4)

Pheの忍容能は症例により異なるが、Pheは必須アミノ酸であるから、PKUであっても必要なPhe量は食事から補充する必要がある。各年齢におけるPhe摂取量のおよその目安を表Bに示す。血中Phe値を維持範囲に低下させるためには治療乳を使用することにより、数日以内に維持範囲に低下させることが可能であり、退院後も乳幼児期は月1回程度、血中Phe値を測定して、Phe摂取量を調節する。濾紙に採取した血液のPhe値はGuthrie法、HPLC法またはタンデムマス法で、血清Phe値はアミノ酸分析計で測定する。

5)

1日の摂取エネルギー量および三大栄養素の配分比は同年齢の健康小児とほぼ等しくし、身体計測を行ってエネルギー不足が疑われる場合には糖質を追加する。

6)

自然たんぱく質と代替物を併せたたんぱく質摂取量は、乳児期には2g/kg/日、幼児期は1.5g/kg/日、学童期およびそれ以後は1.0g/kg/日以下にならないようにする。たんぱく質摂取量が0.5g/kg/日以下になると、Phe摂取制限をしていても血中Phe値が上昇することがあるので注意を要する。

7)

生命維持と発育に必要な窒素源、即ちたんぱく質の大部分は、Pheを含まないアミノ酸混合物で作成した治療乳から摂取し、表Aの血中Phe値に保つことができる範囲のPheを自然たんぱく質から与える。年齢ごとの治療乳(Phe除去ミルク配合散、雪印)摂取量の目安を表Cに示す。
 なお、Phe忍容能が低い年長例では、表Dに示すように、たんぱく質代替物の濃度が治療乳(Phe除去ミルク配合散)の数倍高い治療用製品、すなわちPhe無添加総合アミノ酸粉末(A-1、雪印)、あるいは低Pheペプチド粉末(MP-11、森永)の併用が有用である。
 また、Phe除去ミルク配合散、あるいはA-1やMP-11からのたんぱく質代替物と、自然食品からのたんぱく質の摂取比率は診断時の血中Phe値から推定され、古典的PKUでは、およそ80%をPhe除去たんぱく質(たんぱく質代替物)から、20%を自然たんぱく質から摂取することが多く、高フェニルアラニン血症(non-PKU HPA)では自然たんぱく質の摂取率が増加する傾向にある。但し、これはあくまでも目安であり、実際には血中Phe値を測定しながらその比率を決定する必要があることは言うまでもない。

8)

小学校入学までは原則として4週ごとに来院させ、血中Phe値を測定するとともに身体計測を行う。3カ月ごとに血液一般検査、血液生化学検査を行う。また適宜脳波検査と脳の画像検査を行うことが望ましい。

9)

本症の食事療法は終生継続することが奨められており、担当医は食事療法を中断することがないように、患者・保護者を十分に教育することが必要である。

表A 血中Phe値の維持範囲

乳児期~幼児期前半 2~4mg/dl (120~240μ mol/L)
幼児期後半~小学生前半 2~6mg/dl (120~360μ mol/L)
小学生後半 2~8mg/dl (120~480μ mol/L)
中学生以後  2~10mg/dl (120~600μ mol/L)

表B 各年齢別Phe摂取量の目安

年齢 摂取Phe値(mg/kg/日) 註:PKUではない3か月乳児で、一日のたんぱく質摂取目安量を15g/日とすると、それに含まれるPheは約750mgとなり、体重を6kgとするとPhe摂取量は125mg/kg/日となる。PKU児ではこれを70~50mg/kgまで制限する必要がある。
0~ 3か月 70~50
3~ 6か月 60~40
6~12か月  50~30
1~ 2歳 40~20
2~ 3歳 35~20
3歳以後 35~15

表C 治療乳摂取量の目安(g/日)

乳児期 60~100
幼児期前半(1~2歳) 100~120
幼児期後半(3~5歳) 120~150
学童期前半(6~9歳) 150~200
学童期後半およびそれ以後 200~250

表D Phe除去ミルク配合散および低Phe治療食品の組成

製品(100g中) Phe除去ミルク配合散
(雪印)
低Pheペプチド粉末
(MP-11、森永)
Phe無添加総合アミノ酸粉末
(A-1、雪印)
たんぱく質 (g) 15.8 75.0 93.7
脂質 (g) 17.1 0 0
炭水化物 (g) 60.4 7.2 0
エネルギー (kcal) 458 329 375
Phe (mg) 0 280 0
チロシン (mg) 1,569 4,720 9,300

2.高フェニルアラニン血症の診断に要するBH4(塩酸サプロプテリン)供給方法の変更について(お知らせ) 

スクリーニングで血中Phe値が高く、PKU・高フェニルアラニン血症が疑われる症例には、さらに鑑別診断が必要であり、その結果をみて低Phe食による食事療法を行うか、BH4欠乏症のための薬物療法を行うかの選択が必要です。鑑別診断に必要なBH4製剤(塩酸サプロプテリン)の申請窓口が下記に変更になりました。
日本大学医学部 http://www.med.nihon-u.ac.jp/~ped/hpa/
・BH4欠乏症…医薬品による薬物療法
・PKU・高Phe血症…医薬品特殊ミルクの使用による低Phe食事療法

BH4反応性高フェニルアラニン水酸化酵素(PAH)欠損症に対する負荷試験を希望される場合は、ご担当医から下記宛に直接メールで申し込んでください。
BH4委員会事務局 メールアドレス: bh4@med.osaka-cu.ac.jp
大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学分野内
大阪市阿倍野区旭町1-4-3 TEL:06-6645-3816 FAX:06-6636-8737

3.BH4反応性高フェニルアラニン血症について

<BH4反応性高フェニルアラニン血症とは?>
新生児マス・スクリーニングで高フェニルアラニン血症の患者さんが発見された場合に、最初にテトラヒドロビオプテリン(BH4)負荷試験を行ってフェニルアラニン水酸化酵素欠乏による高フェニルアラニン血症(PAH欠乏症)とBH4欠乏による高フェニルアラニン血症(BH4欠乏症)を鑑別診断し、食事療法とBH4投与による治療方法の区別を行っています。
最近、BH4負荷試験においてBH4に反応するものの、従来のBH4欠乏症とは異なる疾患として、「テトラヒドロビオプテリン(BH4)反応性高フェニルアラニン血症」、すなわち、これまでの「フェニルアラニン水酸化酵素(PAH)欠乏による高フェニルアラニン血症」の中に「BH4反応性高フェニルアラニン血症」が存在することが明らかにされ、新たな疾患単位として注目されるようになりました。関連記事は『特殊ミルク情報』36号(77~79頁)、38号(44~59頁)に掲載されていますので、ご参照下さい。
この「BH4反応性高フェニルアラニン血症」は、これまで古典的フェニルケトン尿症、あるいは高フェニルアラニン血症として低フェニルアラニン食事療法により治療されてきた症例の中で、一部にBH4投与に反応して血中フェニルアラニン値が低下する、という疾患です。
このような経緯の中で、「BH4反応性PAH欠乏症」の治療薬としてBH4(ビオプテン、塩酸サプロプテリン)がわが国で健康保健適応薬として2008年7月に効能追加承認されています。また2007年12月には米国でもFDAにより治療薬の承認がなされています。しかしそのためBH4負荷による鑑別診断が重要であり、投与量は従来のBH4欠乏症よりもかなり多いことから、副作用などの問題が懸念されており、特殊ミルク情報誌44号にはこのような問題点に対する「BH4反応性高フェニルアラニン血症の治療に対する提言」が掲載されています。同時に、米国でもこの問題に対する議論がなされており、その内容が「NATIONAL PKU News」の中にも紹介されていますので、合わせてご覧下さい。

4.マターナルPKUの患者さんへの特例措置

対象者:妊娠を希望するPKU患者
供給機関:妊娠希望時から出産まで
供給される治療用ミルク:「雪印A-1」「森永MP-11」
申請方法:主治医が「特殊ミルク供給申請書」をFAXで特殊ミルク事務局に送信して下さい。(FAX 03-3473-1165)

●医薬品「雪印フェニルアラニン除去ミルク配合散」は処方箋でお求め下さい。(平成17年5月31日変更)
特殊ミルク供給申請書
  

マターナルPKUとは
PKUの女性の妊娠は、maternal phenylketonuria(マターナルPKU)と呼ばれています。食事療法をおこなっていない(あるいは中断した)PKU女性が妊娠すると流産したり、未熟児や知能障害、小頭症、心奇形などを持つ児の出産の頻度が著しく高くなることが古くから報告されています。また、母親の血中Phe濃度が高いほど、胎児の異常の頻度が高いことから、Pheが胎盤を通して胎児に悪い影響を与えるものと考えられます。
しかし、妊娠前から血中Phe濃度を低く保っていれば、健康な子どもを出産できることが証明されており、わが国でも「計画妊娠」によって元気な赤ちゃんを出産するPKU女性が増えています。
<参考> 「特殊ミルク情報」  第23号(1991年版) マターナルPKUの治療の内容、問題点  第38号(2002年版) マターマルPKU

5.アスパルテームを使用した商品のL-フェニルアラニン含量について

低フェニルアラニン食事療法保健指導に関わる方々の参考にして頂くため、アスパルテームを使用した商品中のL-フェニルアラニン含量を,別表にて紹介しております。 (別表 アスパルテームを使用した商品のL-フェニルアラニン含量について)

6.「特殊ミルクの適応症と食事療法ガイドライン~先天性代謝異常症から内分泌、腎、消化器、神経疾患まで~」について

本書は、平成24年度厚生労働科学研究費補助金(厚生労働科学特別研究事業)による「先天代謝異常症等の治療のために特殊調合した調製粉乳(特殊ミルク)の効果的な使用に関する研究」(研究代表者 大浦敏博)の成果をもとに作成されたもので、治療に特殊ミルクが用いられる10分野の疾患について、その概要と特殊ミルクの有用性についてのエビデンスがまとめられているほか、代表的な先天代謝異常症と小児慢性腎臓病、難治性てんかんに対する食事療法のガイドラインと具体的な献立表が示されています。(平成25年3月発行)
※すべてPDFファイルにより掲載しております。
<全文>(71,557KB)

容量が大きいため、ダウンロードにはかなりの時間がかかり、場合によっては時間切れになることもあります。
その場合は分割版をご利用ください。

<分割版>
表紙・目次ほか


本文
Ⅰ特殊ミルクについて


Ⅱ適応症の概要と食事療法について
A 糖質代謝異常症


B アミノ酸代謝異常症


C 尿素回路異常症


D 有機酸代謝異常症


E 脂肪酸代謝異常症


F 小児腎疾患


G 小児内分泌疾患


H 小児神経疾患


I  小児消化器疾患


J 小児外科疾患


Ⅲ食事療法ガイドライン

特殊ミルク事務局ページ一覧に戻る

特殊ミルク事務局 連絡先
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 総合母子保健センター研究開発部内
〒106-8580 東京都港区南麻布5-6-8 電話:03-3473-8333 FAX:03-3473-1165
E-mail:milk@*boshiaiikukai.jp お手数ですが送信時には「*」を削除して下さい。

ホーム Home 母子愛育会の概要 愛育班活動 愛育推進部
母子保健・福祉関係者  対象研修事業(研修部) 先天性代謝異常症治療用ミルク 関係事業(特殊ミルク事務局)
愛育幼稚園 ナーサリールーム 愛育研究所 愛育相談所
寄付のお願い 交通案内 サイトマップ
 
このページのトップへ
 
Copyright(c) boshiaiikukai.jp. All rights reserved.